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カテゴリー a little research の記事一覧

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水槽と照明 その17 海域による光の透過率 

前回,前々回で,
水槽と照明 その15 太陽光のスペクトル
水槽と照明 その16 海中の光スペクトル(AM1.5)
と海中の光スペクトル分布を検討しましたが,海水の吸収係数としては
一つのパターンでのみ扱ってきました.
この海水の吸収係数が海域ごとに異なるということが分かったので
今回,記事にしてみました.



共研している,とある大学の図書館で面白そうな書籍を見つけたのですが,
その中に,海域ごとの海水の光の透過率に関する記載がありました.
参考文献1)の海洋開発の6巻です.発行は昭和45年と非常に古いものです.

それによれば,海域によって光学的に特性の異なり透過率が変わる
とのことで,水の形式といった呼び方をしています.
具体的にどのような特性をもって水の形式と分類するのかまでは記載されて
いませんでしたが,世界中の多くの海域の水の透過率を調べた研究者が
いらしたようです.参考文献2)に記載した書籍の引用のようです.

光学的な水の形式を,Ⅰ,ⅠA,ⅠB,Ⅱ,Ⅲ,1,3,5,7,9 と分類しています.
(2,4,5,6,8)があるのかは不明)このうちⅠ~Ⅲは大洋,1~9は沿岸の海水です.

海域毎に水の形式を調べた結果を分類してⅠ~Ⅲと記入された世界地図が記載
されていたので,できるだけ忠実に世界地図の中に水の形式Ⅰ~Ⅲを書き込んで
みました.この世界地図のデータそのものはインターネット上で見つけた
フリーの素材です.

光学的な水の形式の地域分布

そして,水の形式Ⅰ~9までの海中の光の透過率の波長依存性のデータが
表になっていたので,グラフにして表示させてみました.
海域の透過率1s
左のグラフは水深1mでの光の透過率,右は10mでの透過率を波長毎に表しています.
数字が若い程に光の透過率が高く,数字が大きくなると透過率が低下しています.
このことから,数字の大きい海域は光の透明度が悪い,濁度が高い海水であろうと
思われます.
このデータを見て海域ごとの海中のスペクトルを検討したくなりました.


参考文献1)では,光波長25nmごとの透過率のデータのみ記載されていましたので,
海中の光スペクトルの計算にこのデータをそのまま使ったのでは,分解能がやや足りません.
グラフ内の点がデータで線はexcelが勝手に引いたものです.
上のグラフのデータ間の線はexcelのスムージング機能を使ったもので,
これからはデータ間の値を求めることはできません.
このスムージングは移動平均によるもののようです.
元のモデルとなる関数が分かれば最小二乗法でフィッティングできますが,
そうも行かず,そこで離散的な25nmステップのデータを3次のスプライン補間を行って,
連続的なデータを得ました.
具体的には25nmステップのデータからスプライン係数を求め,透過率を光波長の
関数として適合関数を求めました.
スプラインによる補間したプロットが次のグラフです.
海域の透過率2s
長波長側のデータは700nmまでしか記載されておりませんでしたが,
�~�に関しては,スプライン関数で延長した予測によるデータが
いい感じのものになりましたので,780nmまでグラフ化しています.
この辺りの波長帯は吸収が大きいので,誤差の影響も小さいものと
考えています.

さらに,この光の透過率のデータから吸収係数を求めてみました.
その結果がこちらのグラフです.
参考までにこれまで参照していた海水の吸収係数と蒸留水の吸収係数を
同時に記載してみました.
海域の吸収係数1s
水深1mのデータと10mのデータからそれぞれ吸収係数算出しましたが,
1mのものと10mのもとはかなりの精度で一致します.
どうも,参考文献1)に記載されていた1mと10mの透過率は,
同じ吸収係数から算出されたものだと思われます.

ということで,様々な海域の海水の光の吸収係数を得ることができました.


(参考文献)
1)佐々木忠義 海洋開発 第6巻 開発・機器 S45.2.15 海洋開発センター出版局
2)N.G. JERLOV : Optical Oceanography (E1sevier Publishing Co. 1968)

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水槽と照明 その16 海中の光スペクトル(AM1.5)
水槽と照明 その15 太陽光のスペクトル
水槽と照明 その14 色温度(後編)
水槽と照明 その13 色温度(前編)
水槽と照明 その12 メタハラとLEDの比較
水槽と照明 その11 メタハラとLEDの色度
水槽と照明 その10 光合成光量子束密度(PPFD) の単位変換
水槽と照明 その9 光源色の可視化
水槽と照明 その8 LED照明の光合成光量子束密度(PPFD)
水槽と照明 その7 事例(4)
水槽と照明 その7 事例(3)
水槽と照明 その7 事例(2)
水槽と照明 その7 事例(1)
水槽と照明 その6 側面ガラスの反射光
水槽と照明 その5 蛍光灯照明のモデリング
水槽と照明 その4 メタハラの特性
水槽と照明 その3 ガラス蓋と光損失
水槽と照明 その2 光線追跡
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
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水槽と照明 その16 海中の光スペクトル(AM1.5) 

前回の記事で求めた海中の光スペクトルをもう少し詳しく
調べてみたいと思います.

1.海中の光スペクトル
このグラフで海中の深度毎の光スペクトルの絶対値を求めましたが,
規格化して再度表示しなおしました.
海水中の光スペクトル
深度が深くなると,海水の吸収・散乱によって光が減衰して,
特に吸収係数が大きい波長領域では光は到達できません.
太陽光のピーク波長であり,海水の吸収係数が最も小さい
495nm辺りの光をピークとした分布になります.

深度が5m程に達すると,かなり光スペクトルの幅は
限定されています.いわゆる深場もののサンゴには
この限定された光のみが照射されているということでしょうか.



上のグラフでは正しい色が表現できていませんが,
ちょうどシアンの色が海中深くまで到達するようです.
まさにエメラルド色といった表現がぴったりですね.

ところでこのシアンは,通常の白色LEDではちょうど弱い領域です.
この計算から得た海中の光スペクトルを再現できるLEDランプは,
残念ながらアクアランプ市場には出回っていません.
LEDランプを熱心に検討されてる1.023worldのエイジさんなら
スペシャルLEDの組合せで成し遂げてくれるかも(^^

アクアリウム用ランプの色味のバラエティとして,
海中深度毎の光スペクトルに対応したものが
商品化されたら面白いかも知れません.
例えば「深度5mモデル」とか.


2.海中の光の色度
先の光スペクトルから人間にはどんな色に見えるか
xy色度上に示してみました.

海面(深度0m)では太陽光のスペクトル(AM1.5)そのものですので,
おおよそ5500Kを基点として,深度が深くなると.ピーク波長495nmを
目指してグラフ上で線が伸びて行きます.
海水中の光の色度
xy色度図から見て取れるように,海中の光の色は
黒体軌跡から完全に外れています.このことから
すくなくともAM1.5の太陽光とした場合では,
海中の色は色温度では全く表現できないもので
あることが分かりました.
これはかなり意外な結果です.


3.深度毎の色の変化
xy色度から得た色を深度毎に並べて表示させてみました.
縦方向は深度で,横方法は明るさです.
深度が深くなるとエメラルド色が段々と濃くなっていきます.
海水中の光の色
xy色度図では明るさ度合いは表現できません.そこで
xy色度図から得た色を横方向に明るさを変えています.
中央を境に左側がガンマ値を変えて,右側は明度を
変えて表現しています.ただ中央でのつながり具合が
今一です.

実際の海中では,深度が深くなると光が届かなくなって,
光強度が低下します.そこで,図中に斜めに→で示すように,
深度が浅い場合では図中左側の明るところ,深度が深い場合には
図中左側のような暗いところで表現される色のイメージになります.


今回の検討は太陽光のスペクトルをAM1.5(エアマス)として
得たものです.AM1.5については前の記事をご参照ください.


次回は,海中の照度とPPFD(PAR)について検討したいと思います.
あと,しかぱっちさんからリクエストして頂いている
クアトロン(4原色)についても検討中です.


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水槽と照明 その15 太陽光のスペクトル
水槽と照明 その14 色温度(後編)
水槽と照明 その13 色温度(前編)
水槽と照明 その12 メタハラとLEDの比較
水槽と照明 その11 メタハラとLEDの色度
水槽と照明 その10 光合成光量子束密度(PPFD) の単位変換
水槽と照明 その9 光源色の可視化
水槽と照明 その8 LED照明の光合成光量子束密度(PPFD)
水槽と照明 その7 事例(4)
水槽と照明 その7 事例(3)
水槽と照明 その7 事例(2)
水槽と照明 その7 事例(1)
水槽と照明 その6 側面ガラスの反射光
水槽と照明 その5 蛍光灯照明のモデリング
水槽と照明 その4 メタハラの特性
水槽と照明 その3 ガラス蓋と光損失
水槽と照明 その2 光線追跡
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
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水槽と照明 その15 太陽光のスペクトル 

これまで,水槽中の光の振舞いや照明器具の照度など,
水槽環境内の照明について検討してきました.
この照明ネタを扱う目的の一つとしては,サンゴを飼育するには
どのくらいの光の強度とスペクトル分布が必要なのかを
定量的に明らかにすることと考えています.

サンゴ飼育に必要な光の特性を求めるための手法として,
実際飼育している水槽環境で光の強度とスペクトルをダイレクトに
測定するといったアプローチと,もう一つは,実際にサンゴが
生育している海域の光を調べるといったアプローチも考えられます.

そこで,サンゴ礁の海中の光特性を調べるために文献など
調べていて,光の強度のデータが記載されている文献もちょくちょく
見つけたりはしていたのですが,特定の深度のPPFD(光合成光量子束密度,PAR)
や1日の平均のPPFDや放射照度だったりで,断片的なデータしか
探しだすことしかできていませんでした.

そうこうしている時,下記のように太陽光の詳細な分光スペクトルの
データを見つけました.この太陽光のスペクトルデータと海水の
吸収係数から海中のスペクトルが計算できますので,
強引に海水中の深度毎の光強度とスペクトルを算出してみようと思います.


1.太陽光のスペクトル
NRELという米国の国立研究所のサイトで,
NREL(National Renewable Energy Laboratory)
太陽光の光スペクトルのexcelデータがダウンロードできます.
Reference Solar Spectral Irradiance: ASTM G-173

近年普及めざましい太陽電池の評価をするために,日射条件の基準として
地表上の光スペクトル分布とその光強度が定められています.
この日射条件はエアマス(AM)と呼ばれ,地球の大気圏外の
光スペクトル分布をAM0,赤道上の地表面での光スペクトルを
AM1,天頂角41.8°での光スペクトル分布をAM1.5としています.
この1.5というのは大気中を光が通る距離を表していて,
赤道上の太陽光が進む距離を基準(1)として,1.5倍の距離で
あることを示しています.

太陽電池の評価の基準とされているのは専らAM1.5で,緯度でいうと
ちょうど日本付近に相当するそうです.

主にサンゴは熱帯に生息していることから,赤道付近の太陽光のスペクトルが
欲しいところですので,AM1.0のデータが入手できたら,都度更新してゆく
つもりです.
AM1.0では大気中を透過する距離がすくないことから,レーリー散乱による
短波長(青色)の散乱が少ないので,AM1.5より短波長域の成分が
多いはずです.またAM1.5より絶対強度そのものも強いはずです.

とりあえず今回はAM1.5のデータを使って検討を進めます.
次のグラフはAM1.5のスペクトルデータです.

光は300nmから4μmまで分布しています.
縦軸は分光放射照度を示していて,1平方メートル辺りの放射強度(W)です.
波長(横軸)で積分するとそのまま放射照度となります.
横軸全域で積分したら1000W/m^2になります.
このグラフのうち,可視光(380~780nm)はちょうどピーク値の辺りです.
可視光の波長領域に限定して積分すると540W/m^2になりました.

2.太陽光の変動と損失
海水中へ太陽光がどれくらい達するか算出するために,
簡単な計算モデルを考える必要があります.
下図に太陽光が海中深くに到達するまでの光の変動や損失の
要因を書き出してみました.
SkyAndSea_20100907220707.jpg
(1)大気中
太陽光が海面へ到達するまでの吸収や散乱はAM1.5のスペクトルデータで
考慮されていますが,季節による天頂角の変化や時刻(日の出から日の入りまで)
によってスペクトルデータは大きく変化します.
AM1.5はAM11時前とPM1時を過ぎた辺りのスペクトルデータのようです.
もちろん台風などの悪天候によっても大きく変化されられるでしょう.

(2)海面の界面
空気中から海中へ光が入射するときには,空気の屈折率(約1)と
海水の屈折率(約1.33)の屈折率差から界面が生じます.
可視光域ではそれぞれの屈折率は大体同じなので,波長によらず
約2%の反射が生じます.光の入射角が大きくなれば反射率も上昇します.
過去にこちらの記事で
水槽と照明 その2 光線追跡
入射角による反射率と透過率の依存性を計算したことがあります.

しかし,実際の海面では絶えず波によって,見かけ上の入射角の
変動や,波で海面が曲率をもつことによってレンズ効果により
集光や発散が起こります.
この波により海中の光強度は常に変化し続けている状態にあります.

(3)海水中
こちらも以前の記事で
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
取り上げましたように,水分子やプランクトンによって吸収や散乱が
発生します.これらの吸収や散乱を吸収係数として一つの光学定数で
表すことができます.
もちろん吸収係数は海域によって大きく異なります.

今回は,下のグラフのoceanicの吸収係数を使って検討を進めます.
海水の吸収係数
海水の吸収係数は400から670nmの範囲でしかデータがありませんので,
以下の検討では400nm以下と670nm以上では予測で線を延長して計算に用いています.

こちらのグラフは,
航空機リモートセンシングによるサンゴ白化分布域の調査法に関する研究
を参照させて頂きました.


3.可視光域の太陽光のスペクトル
先に載せた太陽光のスペクトルを可視光の範囲で表示させました.
太陽光と色温度
日中の地表での色温度は5500K~6500Kとされてます.
同時に5500Kと6500Kの色温度のスペクトルもグラフに記載してみました.
グラフで比較してみると5500Kと傾向がほぼ一致しているようです.
6500Kは大気中でレーリー散乱で生じた青い光を含めて感じられる
色温度のようです.


4.海中の光透過率
海水の吸収係数(oceanic)を使って海水中の深度毎の透過スペクトルを
算出してみました.海面の反射率は波がないものとして2%の反射のみを
考慮してあります.
海水中の光の透過率


※ ランベルト・ベールの法則で求めました 

とりあえず深度50cmから50mまでグラフに掲載してあります.
実際のサンゴ礁の水深はどのくらいなのでしょうか?
浅場で2-3m,深場で10-20mでしょうか??
5mくらいの深さになるとかなりスペクトルの幅が限定されています.
500nmあたりの吸収係数が一番小さいことから,
深度が深くなると500nmあたりの光が突出したスペクトル分布になります.

5.海中の放射照度
次に,放射照度を計算してみました.
海水中の光強度

こちらもやはり吸収係数によって深度が深くなると500nm
あたりの光が突出したスペクトル分布となります.
縦軸は波長あたりの放射照度なので,ここから照度(Lux)や
PPFD(光合成光量子束密度,PAR) を算出することが
可能です.
各深度毎のスペクトルを規格化することで,光スペクトル分布が
分かりやすくなので,次の記事でその辺りを試してみようと思います.



ということで,今後の予定です.
・海中の深度毎の光スペクトル分布,照度,PPFD(光合成光量子束密度)の導出
・1日(日の出から日の入りまえ)の放射照度とスペクトルの変化
・AM1.0(赤道上)のスペクトルデータでの検討
・海面の波浪による光の透過率の影響
などなど.


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水槽と照明 その14 色温度(後編)
水槽と照明 その13 色温度(前編)
水槽と照明 その12 メタハラとLEDの比較
水槽と照明 その11 メタハラとLEDの色度
水槽と照明 その10 光合成光量子束密度(PPFD) の単位変換
水槽と照明 その9 光源色の可視化
水槽と照明 その8 LED照明の光合成光量子束密度(PPFD)
水槽と照明 その7 事例(4)
水槽と照明 その7 事例(3)
水槽と照明 その7 事例(2)
水槽と照明 その7 事例(1)
水槽と照明 その6 側面ガラスの反射光
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水槽と照明 その4 メタハラの特性
水槽と照明 その3 ガラス蓋と光損失
水槽と照明 その2 光線追跡
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
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水槽と照明 その14 色温度(後編) 

先の記事,
水槽と照明 その13 色温度(前編)
の後編です.


4.色温度と実際の照明の光スペクトル
前編では,プランクの放射則から算出された色温度の光スペクトル分布を
算出してグラフ化しました.ここでは色温度の光スペクトル分布と,
実際のメタハラ,LEDランプの光スペクトル分布との見比べてみます.

例として,以前の記事で行ったメタハラとLEDの比較の際に
光スペクトル分布から算出した相関色温度が近かった,
SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhite
と色温度13000Kのスペクトル分布を比較です

xy色度図上ではSC115-MarineBlueとLeDioPearlWhiteは非常に近く位置しています.
光源色比較_xy色度図_comp13000K


それぞれの光スペクトル分布です.
色温度13000Kの光スペクトルは,可視光の部分を切り出し,
その中のピークを1としてあります.
同じ色温度をxy色度図で_スペクトル
スペクトルの分布の左肩上がりといった点で傾向は似ているものの,
実際のランプのスペクトル分布は各波長毎に凸凹があります.
これだけスペクトルの分布は異なっても,色温度としては
13000Kとおおよそ同じ値になります.

これから色温度は,実際のスペクトル分布における
詳細な波長の強弱までは表すことができないものだと理解できます.


5.色温度による画像処理
さて最後に,実際の画像を使って,照明の色温度が変わったものとして
画像の見え方がどのように変わるか試してみました.

やり方ですが,各色温度毎のRGBの比率を算出しまして,
そのRGB比にしたがって,BMP画像のRGB比を変える,
といった方法をとりました.

下のグラフは,6500KのときのRGB比率を基準として,
各色温度におけるRGB比率を表しています.
CCT_RGB.jpg

このRGB比率を元に6500Kの水槽用蛍光灯下で撮影した
水槽画像を,各色温度のRGB比率で補正した画像です.
suisouPIC_compB_20100819.jpg
白色の蛍光灯で撮影した画像は,こんな淡水水槽のもの
しかありませんでした(^^;

澄み切った昼間の色温度は6500K,夕日時の色温度は2000Kくらいと
いわれています.

ちょっと大げさに変化しすぎのような気がしますが,
雰囲気は伝わるのではないでしょうか.
まあ,単純な画像処理なので,実際に人間が見た場合とは異なり,
照明される側の反射率や表面の拡散の具合,間接光の影響など
は全く考慮していません.ちょっとしたお試しといったところです.

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水槽と照明 その13 色温度(前編) 

色温度は,室内の蛍光灯や車のライトなど,
照明の光の色の指標として使われています.

昔から照明に利用されてきた白熱電球は,細いフィラメントに電流を
ながして発熱させ,そのときに発する光を光源とするものです.
このとき,発熱したフィラメントの温度に応じた波長分布の光が
放射されています.色温度とは,物体の温度に応じて決まった光を
発するというものです.

分かりやすいところでは,製鉄所で熱せられた鉄が赤く光っている
光景をよく目にします.鉄が高温になると明るいオレンジ色の光を発して,
冷めて温度が低下すると徐々に赤色になり,さらに冷えると黒くなって
通常の色に戻ります.黒くなったときも,高温であれば人には見えない
赤外線を発し続けています.

K(ケルビン)とは温度を表す単位で,摂氏(℃,セルシウス度)との関係は
℃ = K - 273.15
です.
つまり 0℃ が 273.15K となります.


色温度を理解するには黒体や放射率などの概念を知る必要がありますが,
これらについてはインターネット上に沢山解説したWebがありますので
ここではふれません.
このページなんて良いのではないでしょうか.
色温度のはなし


今回は,照明色の指標としての色温度を理解するために,色温度の光スペクトル特性を
実際に算出して,さらに光スペクトル特性からxy色度図を用いて,色の可視化を
行ってみました.

1.色温度から光スペクトルの算出
色温度といえばこの式から始まります.
プランク放射則
色温度が決まれば,波長毎のエネルギー強度が決定されます.


この式から,色温度10000K,6500K,4000K,2000Kのときのそれぞれの
光スペクトル強度分布を求めてみました.

縦軸は絶対値でエネルギーです.
黒体放射グラフ1
色温度が高くなると,エネルギー強度が強くなり,波長分布もより短波長側に
シフトしていくことが分かります.4000Kと2000Kでは絶対強度においては
10000Kと同じグラフでの比較が困難です.


そこで,各色温度での波長分布のピーク値を1として規格化したグラフがこれです.
20000Kから2000Kまで表してみました.
黒体放射グラフ2s
ここで着目すべきは,380から780nmの可視光域とスペクトル分布の関係です.
10000Kにおいてすでにそのピークは可視光域をこえて紫外線域にあります.
マリンアクアリウムで最もポピュラーな色温度20000Kでは,その一部しか可視光域に
ありません.


2.xy色度図上の色温度
次に,xy色度図上で色温度がどのように示されるか,光スペクトル特性から
三刺激値をつかって,その座標を求めてみました.

色度図上では白点と6500Kが一致します.
(5500Kなどを一致させる考え方もあります)
白点を通過するように色温度の曲線を黒体軌跡として示してあります.
色温度を変えてゆくと,黒体軌跡にそって色が変わっていきます.
xy色度図_20100818完

見やすいように,黒体軌跡のところを拡大表示しました.
光源色比較_xy色度図_20100809_黒体放射拡大
1000Kでは波長600nmの赤色ですが,色温度が高くなると
だんだん 赤 → 橙 → 白 → 水色 と変化して,色温度が無限大(∞)で
終わりです.
色温度が高くなると,色度図上での変化は小さくなり,色の変化度合いも
小さくなることが分かります.
特に20000K以上では,色温度の変化に対して,色そのものの変化はほとんどありません.

3.色温度の可視化
下の図は,1000Kから80000Kまでの色温度を可視化した例です.
縦に色温度,横方向は明るさによる変化を示しています.
色温度をディスプレイにRGBで表示させるのはディスプレイの個体差や
ガンマ値の設定によって見え方も変わってきます.
なので,ここでは一例として捕らえていただければと思います.
色温度グラディーション_20100809s
このように,色温度が低い時に比べて,色温度が高い場合には,
色の変化も判りにくくなってしまいます.
これは,温度Tはプランクの放射則の式のなかで指数関数の中にあるためです.

色温度は,白色光(太陽光)に近い領域では,それなりに色の違いも
分かりますが,マリンアクアリウムで好まれる青白い光の領域では
色の違いも分かりにくくなって,照明色の指標としてはあまり適して
いないものだということが理解できるかと思います.
80000Kと40000Kぐらいの違いはランプの経時変化で生じるくらいの
差よりもちいさいのではないでしょうか.
実際,メタルハライドランプでも20000K以上の表記をしているものは
そうありません.

また,色温度で照明色を表せるのは,黒体軌跡に一致した場合で,
そこから外れた場合には相対色温度として表されます.
大抵のランプでは黒体軌跡に一致するケースは少ないと思います.



後編では,色温度の違いで画像の見え方がどう変わるか,試してみようと
思います.

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水槽と照明 その12 メタハラとLEDの比較 

前の記事で,
水槽と照明 その11 メタハラとLEDの色度
メタハラとLEDの比較対象を光源色の色度から決めたので,
それらの配光特性と光源からの距離に応じて光合成光量子束密度(PPFD)と
照度(lux)を比べてみました.

今回,スーパークールSC115シリーズとGrassyLeDioシリーズの
なかから対象としたのはこちら.
SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhite
SC115-AquaBlueとLeDioAquaBlue


1.配光特性の比較
スーパークール,LeDioとも配光特性がメーカから公開されています.
ここでは,その配光特性をそのまま使ったのでは面白くないので,
海水に入射させて,その界面で屈折させた状態で海水中での配光特性を
再計算してみました.
空気,海水の代表屈折率はそれぞれn0=1.00,n1=1.33として,
スネルの式で単純に空気と海水の屈折率界面で光線を屈折をさせただけです.
屈折さたことによって,水中では集光性が少し高まって,
照射面積が小さくなっています.


SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhiteの結果です.
光の広がり角から,左よりSC115散光タイプ,LeDio,SC115集光タイプとなっています.
各光源はすいめんより30cmの高さに設置してあります.
(クリックすると大きくなります)
haikou_MBvsPW.jpg

各水深毎,0cm,15cm,30cm,45cm,60cmと一般的な水槽の深さの単位に
あわせて,光合成光量子束密度と光束を記載してます.

次が,SC115-AquaBlueとLeDioAquaBlue

haikou_ABvsAB.jpg

それぞれの図中にLEDを基準として,SC115散光タイプ,集光タイプとの比較を
PPFD比,lux比,照射面積比として記載してみました.
当然ですが,消費電力150WのSC115に比べて消費電力9WのLeDioではPPFD,照度(lux)とも
かないませんが,LEDの光の指向性の高さからLEDから発した光は照射域を
効率よく照らしています.一方メタハラはランプ全体の全光束は大きいものの,
有効に水槽内を照明できる光束量は限られています.



2.同じ照射面積にするためにLeDioの必要な台数
次に,メタハラとLEDが同じPPFDや照度になるような条件を検討してみました.
水深30cmを基準にしてメタハラの照射面積と同じ面積になるようにLEDの
設置高さを変えて,その場合にLEDがメタハラと同じPPFD,照度の量にできる
LEDの台数を見積もってみました.


SC115-MarineBlue散光とLeDioPearlWhite
comp_MBvsPW_widess.jpg


SC115-MarineBlue集光とLeDioPearlWhite
comp_MBvsPW_narrowss.jpg


SC115-AquaBlue散光とLeDioAquaBlue
comp_ABvsAB_widess.jpg


SC115-AquaBlue集光とLeDioAquaBlue
comp_ABvsAB_narrowss.jpg

と,以上のような結果になりました.
広い面積を照らす散光タイプとは,特に白色に近いPearlWhite
ではその差は大きいですが,AquaBlue では水面より14cmと
やや無理がある設置高さになってますが,なかなか善戦していると思います.
照射範囲を限定すれば現状のLEDでも大電力のメタハラと同じPPFD,照度を
得ることができそうです.


しかし,SC115の配光特性に勘定していない広がっている光も,
実際の水槽を見立てて考えてみると,有効に利用されることがあります.
以前の記事
水槽と照明 その6 側面ガラスの反射光
で,水槽のガラス側面の反射光についてシミュレーションしたことが
ありますが,それによると下図のように広がる光も側面のガラスで
全反射して,水槽内を満遍なく照射することができます.

MHwide_meritss.jpg


3.PPFDの波長特性
さらにもう一歩踏み込んで,SC115とLeDioのそれぞれのPPFDの光スペクトル特性を
算出してみました.水面下30cmでの特性です.
SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhite
PPFDat30cmMBvsPWs_20100726221912.jpg

SC115-AquaBlueとLeDioAquaBlue
PPFDat30cmABvsABs_20100726221916.jpg

上のグラフは,光合成有効放射(Photosynthetically Active Radiation, PAR)
の光波長帯域(400~700nm)での光量子束密度(PPFD)なので
直接光合成に利用される光量そのものです.
光合成色素の吸収スペクトルと照らし合わせて,各波長毎の光量子が
不足しているかどうか確認することができます.




※以上の結果は,カタログ(Web)に記載されているデータから勝手に見積もったものです.


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水槽中の流速を測る 予備テスト編 

何気なくマリンアクアリストのバックナンバーをパラパラめくっている
ときの事,ある記事に目が留まりました.
MarinAquarisut No.42 「サンゴにおける水流環境の重要性」74-77

その内容を要約すると,

・海水の流動とサンゴの代謝物排出・取り込みの速度は密接に関連
・流れ→浸透効率の向上→スムーズな物質のやりとり→サンゴの代謝の促進
・水流に応じてサンゴの光合成・呼吸が活性化
・白化が起こる高水温下での2週間以内の斃死率は
  停滞(<3cm/s)100%にくらべて流れの速い域(50cm/s)0%
・ストレスによるサンゴ白化が水流によって抑制
・サンゴ白化が水流によって回復促進
・枝状サンゴの1種であるコユビミドリイシでは流速(20cm/s)で光障害の
 程度が少ない
・水流→光障害抑制→白化抑制??

といったものです.
水流の重要性が十分に理解できます.

この記事の元ネタは文部科学省のCOEプログラムに採択されていた研究成果の
一部のようで,アブストですが,これが元ネタのようです.

[COE研究員研究概要]水流が白化からサンゴを救う?
アブストラクトのpdfファイル

これは,さらに下の研究の一部です.

[本文全ページ]琉球大学21世紀COEプログラム「サンゴ礁島嶼系の生物多様性の総合解析-アジア太平洋域における研究教育拠点形成-」最終報告書
最終報告書のpdfファイル←重たいです.
これも概要ですが,色々な研究の集大成です.ここから孫引きしていくのもイイかと.

ということで,水流の重要性が理解できて,えらく感銘を受けました(^^



流速を測る方法はいくつもありますが,高価な機材が必要で
ホビーにそれはありえません.
そこで,なんとか海水の流速を測れないかと考えていたのですが,
次の記事に載せているビデオからヒントを得ました.
ベルス復活
ベルスが水中漂う白い玉に何度も反応するというお気に入りの内容の動画ですが,
この白い玉はシュアーのSサイズで,撮影に用いたカメラは安物の
ネットワークカメラで,
器具レビュー(2)Webカメラ
こちらで紹介したものです.



コントラストの関係なのか,小さいものでも結構はっきり判別できそうな
ことから,比重が小さな餌を水中に漂わせて,その動きをビデオカメラで撮影して,
その画像と経過時間から流速を推定できないか,と考えた次第です.
今回,どのくらいこの方法が使えそうか,予備テストとして試してみました.



先ずは撮影です.
水槽の前面に30cmの間隔でビニールテープを貼付し,
普段子供の運動会の撮影にしか利用されない旧式のビデオカメラによって
水中を浮遊するメディフィッシュをドバっと投入して,その動きを撮影しました.

[高画質で再生]

流速_予備テスト [無料blog]

魚を事前に手で追い払ったのですが,真ん中で夢中で食事されている方には効果
ありませんでした.
そこそこ,白い餌の動きが読み取れます.


次に動画の再生時間が細かく読み取れて,コマ送りが自由にできる動画再生ソフトウエア
で表示させました.
説明1
上記の機能を持つ動画再生ソフトウエアを探しましたが,結局いい物を見つけられず,
灯台下暗しで「Quick Time Player」を使いました.


この様に再生時間が1/100秒まで表示できます.
説明2


ナンヨウボスにキ○ガイのように食べられまくって,流れる餌の判別も大変でしたが,
ある一つの餌の粒をガンバッテ追いかけました.
連続
黄色い○がターゲットの餌を示しています.


そして,ターゲットの一連の動きを繋げて,その距離と経過時間をまとめた
結果です.30cmの間隔をあけて貼付した黒いビニールテープの距離を基準に
各区間の距離を求めて,そのときの経過時間を示してあります.
まとめ

 区間 流速[cm/sec]
  0-1   9.02
  1-2   8.10
  2-3   6.12
  3-4   4.21
  4-5   7.27
  5-6   5.77

 全体経路の平均流速
 6.43[cm/sec]

これから,水槽前面中央の平均流速は6.4cm/secくらいと分かりました.
参考文献からすると,流速は遅いのでしょうか...


この水槽の水流は,
ろ過層からポンプアップされた水とフローを取り付けたマキシジェット500による
水槽全体を大きく循環させる水流と,Vortech MP20によるショートパルスモード
による攪拌によって行っています.
Vortechの出力は1/4くらいに絞って,あまりきれいな定常波にならないように
タイミングを調整してあります.


画像によって流速を測る方法は例えば,
粒子画像流速測定法(PIV:Particle Image Velocimetry)というありがたい方法がありますが,

ここでは,
海水水槽のための餌画像流速測定方法
Fish-food Image Velocimetry Measurement method for Reef Tank
"FIVM" と勝手に呼ぶことにします(^^


今回,水槽中の流速を測るための予備テストとして,FIVMによる方法を
実施した訳ですが,そこで感じた課題です.

課題
(1)対象ターゲットが多いと識別が困難
(2)奥行き方向の移動量に起因する測定誤差
(3)サンゴ,ライブロック近傍で生じる乱流の取り扱い
   測定できるのは結局広い区画の層流
(4)生体に餌を横取りされる
(5)裏面など観察が困難な場所の測定
(6)画像を取得したあとのデータ解析がかなり面倒

冒頭で紹介した参考文献では流速をどのように測定しているのかは
分かりませんが(高価なドップラー式測定器なんかを使っているのでしょうか?)
たぶんサンゴ近傍ではなく,開けた空間(水中)の平均流速を測っているのではと
予想しています.(3)はあまり問題にはならなそう.
(2)は奥行きへの移動に関しては,たとえば30°の傾きで奥に移動した場合でも,
その距離は1.2倍程にしかなりません.
参考文献では流速を,<3cm/sec,10cm/sec,20cm/secと比較していて,
このオーダから見ても測定誤差として扱ってもよさそうです.

(5)の裏面や陰の測定は他の測定結果から推測するとして,
実際のところ(6)のデータ処理が一番の問題だと感じてます.

このネタ,次回に続くか自信ありません(^^;


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水槽と照明 その11 メタハラとLEDの色度  

ようやく花粉シーズンが終えようとしています.次は秋ですか.
このところ,画面をこするハイカラな持ち運び式受話器の
せいで突然発生する出張に怯えながら,アクアモチベーションも
吹き飛ばされた感じです.早くブームも収束してほしい...

アクアでやりたいこともいろいろあって,作業したいところですが,
突然の出張とこの暑さでやる気ダウン.
現在の所のTO DOリストは,
 (1)水換えシステムの構築 
 (2)ろ過槽の製作
 (3)SPSまたはレフジューム水槽の構想
と,こんなところでしょうか.
先立つものも,モチベーションも,なんだか無々づくしです.

机上の検討ばかりで,まったく役に立っていない水槽と照明シリーズですが,
そろそろ,実際との相関を取りながら,使える情報として発展させてゆこうと
思います.
まあ,趣味なので気楽に行きますよ(^^



さて,先の記事の
水槽と照明 その8 LED照明の光合成光量子束密度(PPFD)
で,LEDとメタハラの比較を検討してみようとのことで,
まずはLEDのPPFDを算出したところで放置していました.

当初,それぞれメタハラとLEDの代表特性例として
スーパークールのMarinBlueとLeDioのAqua400UVの
比較を行うつもりでしたが,この2つを同じ土俵で
比較するのはフェアじゃないような気がしてきて,
頓挫してました.

この記事,
水槽と照明 その9 光源色の可視化
でメタハラとLEDの光源色を算出した訳ですが,その色の
見え方がまるで異なるので,これらを比較してもしょうがないだろうと
思っていた訳です.

照明器具を購入する際には,水槽をどんな色にライトアップしたいかと
いうことが,数ある色味の中から選択する判断基準になるのでしょうから,
得たい照明色になるようなランプを,メタハラなり蛍光灯なりLEDのどれかから
選ばれるのではないかと思います.
そこで,光源色ができるだけ近いもの同士を比較対象として選択するために,
スーパークールとGrassy LeDioのシリーズから各製品の光源色を
光スペクトル特性から算出してみました.


メタハラ(スーパークール)の色度と光源色です.
光源色比較_メタハラ_20100726

お次はLED(Grassy LeDio)の色度と光源色です.
光源色比較_LED_20100726
(2010.07.26 PPF, lumen, powerの値を修正しました)


それぞのチャート,図は左から,
 ・光スペクトル特性,
 ・xy色度図上の位置(←で示した点がその光源の色度です),
 ・可視化した光源色(左側が最大の明るさを示しています)
となっています.

また,
それぞれのデータところには,PPF,lumen,powerを記載しました.
これらの特性は光の総量で,単位面積あたりの値ではありません.
単位面積あたりの値にするには,配光特性から得た照射面積で
割ることで得られます.単位面積あたりに変換した場合には
次のような光の単位になります.
PPF → PPFD
lumen → lux
power → irradiation

計算方法は先の記事で行ったものに準じています.



xy色度図上にマッピングして,比較しました.
光源色比較_xy色度図_20100726完成
自前で書いたxy色度図なのでショボイです(^^

このxy色度図上では,
SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhite
SC115-AquaBlueとLeDioAquaBlueがおおよそ一致しました.

SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhiteは相関色温度13000Kあたり,
SC115-AquaBlueとLeDioAquaBlueは色温度では表現できないエリアに
位置していて青色の470から480nmの純色に近い色味になっているようです.

以上の結果から,
SC115-MarineBlueとLeDioPearlWhite
SC115-AquaBlueとLeDioAquaBlue
の組合せで配光特性を考慮した比較をしてみたいと思います.


最後に.
これらのデータはあくまでもカタログ(Web)に掲載されている
スペックから算出したものです.
当然のごとく,カタログのスペックは代表特性でありますので,
製品のバラツキにより差が生じたり,さらにはカタログの
スペックは通常何らかの処理が加えられたデータであることが多く,
実際には異なった結果になることも多くあるかと思います.

特に,光スペクトル特性は,画像データを自前のツールを使って
読み取っているのでその精度は高が知れてます.
なので,参考程度に見て頂けたらと思います.


あと,スーパークールの色度算出結果を見て思ったのですが,
MarineBlueとSunWhiteのメーカのカタログ(Web)の光スペクトル
特性のチャートが入れ違いになっているのじゃないかということです.
色度上ではSunWhiteよりMarineBlueの方が白みが強くなってます.
光スペクトル特性からは,MarineBlueのほうが緑や黄色の
成分が多く見えます.緑や黄色の成分が多いということは
白色に近いと言えます.
緑や黄色の成分が多いと照度としては高くなりますが,
配光特性ではSunWhiteのほうが照度が高いので妥当な結果に
思えます.
よって,違っているのは光スペクトル特性のチャートのみのようです.



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水槽と照明 その10 光合成光量子束密度(PPFD) の単位変換
水槽と照明 その9 光源色の可視化
水槽と照明 その8 LED照明の光合成光量子束密度(PPFD)
水槽と照明 その7 事例(4)
水槽と照明 その7 事例(3)
水槽と照明 その7 事例(2)
水槽と照明 その7 事例(1)
水槽と照明 その6 側面ガラスの反射光
水槽と照明 その5 蛍光灯照明のモデリング
水槽と照明 その4 メタハラの特性
水槽と照明 その3 ガラス蓋と光損失
水槽と照明 その2 光線追跡
水槽と照明 その1 海水の光の吸収
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